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  循環動態研究室

循環動態研究室では、循環器、腎、内分泌・代謝、成育医療に関する臨床研究を行っています。その研究の範囲は幅広く、自律神経・液性因子による循環・血圧の調節から、心不全、虚血性心疾患、不整脈、川崎病等の心疾患の治療に関する研究、さらには、心血管疾患の危険因子としても注目される腎疾患、肥満、糖尿病まで、多様な研究が展開されています。成育医療分野では、小児腎疾患・心疾患に関する臨床研究、薬物動態の解明、妊娠・授乳中の服薬や、母乳育児の推進等、実地において重要なテーマに取り組んでいます。

1.循環器(内科系)

(1) 心不全・低血圧・神経性循環調節
心不全に対する治療として、心臓再同期療法、突然死予防のための植え込み型除細動器治療、心臓リハビリテーション治療および温熱療法を導入しています。これらを用いた効率的な心不全治療戦略について研究しています。低血圧に関する研究では、透析低血圧に静脈緊張度低下が関与していることを明らかにし、特発性起立性低血圧ではMIBGで評価した心臓交感神経に異常があること、多系統萎縮症における食後低血圧の機序について検討し報告しています。
内視鏡的胸部交感神経遮断術を受けた手掌多汗症患者を対象とした一連の研究で、ヒトのTh2,3胸部交感神経と運動負荷時血行動態反応、心機能とナトリウム利尿ペプチド分泌、自律神経日内変動および心臓交感神経分布の関係を明らかにしてきました。現在、Th4分節を通り心臓へ分布する交感神経の程度を見るため、Th23遮断群とTh234遮断群の血行動態反応の差、運動時心拍反応の差について検討しています。

(2) 虚血性心疾患治療
カテーテルインターベンション治療を中心に、二次予防としての心臓リハビリテーションを導入し、一次予防として血管ドックもおこなっています。インターベンション治療の妥当性に関するEBM研究に参加するとともに、血管ドック受診者を対象とし、心血管疾患の危険因子と脳、頚動脈、心機能、末梢循環の関係を検討しています。

(3) 不整脈治療
当院では、不整脈に対して薬による治療だけでなく、カテーテルアブレーション治療を行っており、北陸地区随一の治療実績を誇っています。特に治療が困難な心房細動治療に精力的に取り組んでおり、心房細動の有効な薬物療法に関する研究、カテーテルアブレーション治療の成績をより向上させるための研究、薬物とカテーテル治療の比較などの研究を行っています。さらに、ペースメーカーや植込み型除細動器や両心室ペーシング治療といった機器の治療に関しても、その有効な使用方法に関する研究を進めています。


2.腎・高血圧

(1) IgA腎症に対する扁桃摘出の有効性に関する無作為割付研究
尿蛋白1.0 g/日を越えるIgA腎症に対して、ステロイドパルス療法に加えて扁桃摘出を行うことの有効性を、全国規模で検討しています。この治療法の有効性を示唆する成績が本邦を中心に報告されていますが、現在までに多施設共同の無作為割付研究は実施されていないため、科学的な根拠が不明確でした。この研究が新たなEBMの創出につながることが期待されます。

(2) 腎障害と夜間血圧
8年にわたって蓄積された入院中の自由行動下血圧データに基づいて、腎障害とともに正常では認められる夜間の血圧下降が遅れること、この現象と心肥大やアルブミン尿とが密接に相関することを見出しました。心腎連関を形成する機序の一部に、このような夜間血圧の異常が関与している可能性が考えられます。

(3) その他
国立病院機構主導EBM推進のための大規模臨床研究として、以下の課題に参加しています。
ステロイド療法の安全性の確立に関する研究
わが国の高血圧症における原発性アルドステロン症の実態調査研究
糖尿病性腎症発症進展阻止のための家庭血圧管理指針の確立

3.内分泌・代謝

(1) 国立病院・療養所共同臨床研究
糖尿病足病変における治療指針及びクリニカルパスの作成
国立病院・療養所における生活習慣病の基盤である肥満症診察の標準化 等の研究

(2) 財団法人循環器病研究進行財団指定研究
虚血性心疾患における心電図同期SPECT (QGS)検査に関する国内臨床データベース作成のための調査研究-2  2型糖尿病患者における無症候性心筋虚血の評価(J-ACCESS II)

(3) EBM研究
APPROACH-Jプラバスタチンの一次予防症例の高リスク群における脂質のコントロールと心血管系疾患発症頻度の関係

4.成育医療

a. 小児科
小児科では、臨床症例を中心に下記のような研究を進めています。
1) 免疫抑制剤(ミゾリビン、シクロスポリン)の小児における薬物動態の解明と血中濃度を指標とした適正使用に関する研究。
2) 小児期ネフローゼ症候群におけるT細胞受容体抗原の多様性からの予後予測。
3) 膀胱尿管逆流現象の早期診断法の確立に向けた臨床研究。
4) 尿中ヘムオキシゲナーゼー1測定からの腎病変の予測。
5) 難治性川崎病におけるインフリキシマブの適正使用の検討。

b. 産婦人科
産婦人科では、成育医療領域の下記の研究テーマを進めています。

1) 母乳育児の推進
当院では、産科医師と助産師が協力して母乳育児の推進に取り組んでいます。WHOとユニセフが推奨する『母乳育児成功のための10ヵ条』を実践し、赤ちゃんにやさしい病院(Baby Friendly Hospital : BFH)の申請に際して当院に必要な条件の検討を進めています。

2) 妊娠と薬情報センターの相談業務
妊娠・授乳中に投薬が必要な方は数多くいますが、妊娠と薬の問題は臨床試験が困難であるためこれまで多くの点が不明なままでした。国立成育医療センターの『妊娠と薬情報センター』ではこの問題に取り組むべく2005年より相談業務を開始していますが、この全国展開を受けて当院でも2008年7月より相談業務を開始する予定です。

3) 未熟児の予後調査
新生児治療室を有する当院では、地域の病院からの母体・新生児搬送を受けてやむを得ず未熟児での出産となってしまった症例の蓄積があります。未熟児の身体・精神的予後の調査を今後とも進めると同時に、その予防法の検討も行っています。