金沢医療センター
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  生体反応研究室

生体反応研究室の研究領域は、がん(内科系)、肝疾患、精神疾患、皮膚科学および放射線科学です。

1.がん(内科系)
日本人の死因の第1位は悪性新生物による死亡であり、なかでも、肺癌による死亡は全癌死亡患者の2割弱を占め、部位別癌死亡率でも第1位です。近年、分子標的治療薬が開発され、肺癌患者の治療においては重要な役割を演じてます。血管新生阻害薬の一つであるbevacizumabは、進行大腸がんや非小細胞肺がん患者での有効性が報告されています。私たちは、肺癌患者における腫瘍細胞の血管増生を評価し、治療薬としての血管新生阻害薬の有効性について研究を進めています。その研究内容としては、1) 肺癌患者の切除標本を用いた病理学的な腫瘍血管増生の研究と、2) 腫瘍の血管増生を気管支腔内超音波断層法(Endobronchial Ultrasonography:EBUS)を用いて評価し、病理組織学的所見と対比することにより、EBUSの有用性を評価する研究を計画しています。
また、当院は平成19年1月に地域がん診療連携拠点病院の指定を受け、これに伴い平成19年10月15日に、通院による化学療法を受けていただく患者さんのための専門部署として「外来治療センター」を開設しました。その立ち上げの際に生じた問題点を取り上げ検証しました。すなわち、レジメン登録・管理、治療計画書の作成、がん薬物療法のリスクマネージメント、外来化学療法の流れ、緊急時の対応に関して、現状を評価し、さらに今後の問題点に関しても検証中です。

2.肝疾患
肝疾患政策医療は長崎医療センターを中心に、国立病院機構における全国の医療セ ンターと連携して肝ネット(L-net)を構成し、多施設での臨床研究においてえられた解析結果をもとに、EBMに基づいた医療を行うことをめざしています。現在行われている共同研究は、1) 本邦における急性肝炎の疫学調査および欧米型B型(genotype A) 肝炎とE型肝炎の発生状況に関する研究、2) 臨床評価指標を活用した肝炎・肝癌治療の成績向上に関する研究、3) C型慢性肝炎IFN治療のテーラーメイド医療の実現化に関する研究、4) 難治性自己免疫性肝疾患診療のためのEBMの確立に関する臨床研究、5) 自己免疫性肝炎の臨床経過に関する臨床研究、6) 非B非C型肝細胞癌の実態調査と治療成績向上のための研究、7) 肝疾患診療の標準化と診療ガイドラインの作成のための研究の7つで、厚生労働科学研究費 肝炎等克服緊急対策研究 肝硬変に対する治療に関する研究にも参加しています。

3.精神疾患
精神疾患の政策医療ではこれまで精神政策医療ネットワーク協議会が開催されてきました。政策医療の中でも総合病院型精神科と療養所型精神科とは医療システムでの位置づけ、対象患者などがいささか異なるため、2つの分科会に分かれて政策医療が話し合われてきました。
総合病院精神科関係では以下のテーマの下に研究、報告がおこなわれています。1) 気分障害の患者データベース、2) 気分障害の診断と治療の標準化、3) コンサルテーションリエゾン活動の実態、4) 精神障害者の身体合併症のシステムつくり。現在はこれらの活動が一段落しており、新たな研究テーマを準備中です。また、実際の診療については国立病院機構全体として各医療施設の特性を生かしながら一般の精神科病院では受け入れ困難な身体合併症、薬物依存症、アルコール依存症、摂食障害、児童思春期症例などの治療を積極的に行っています。

4.皮膚科学
「透析患者における水疱性皮膚疾患の発症機序の検討―透析患者における水疱性類天疱瘡の発症について」をテーマに研究を進めております。水疱性類天疱瘡は高齢者に好発し,水疱を生じ痒みを伴う自己免疫性皮膚疾患です。最近当科で血液透析中に水疱性類天疱瘡を発症した症例を経験しました。透析患者において好酸球増多や自己抗体産生が認められることがありこれは水疱性類天疱瘡患者にも共通する免疫学的異常です。以上の知見をふまえ、われわれは透析に起因する免疫異常の水疱性類天疱瘡発症への関与を明らかにする目的で研究を計画しました。
今回の研究では血液透析患者の19% (3/16) において水疱性類天疱瘡の発症を認めました。また、透析患者の50%において抗DNA抗体などの自己抗体が検出されたとの報告があることから、抗表皮基底膜部抗体を測定したところ、同抗体を有する透析患者はすべて水疱性類天疱瘡を発症していました。
さらに、 B細胞活性化マーカーであるsCD23と好酸球活性化マーカーであるECPを測定したところ両者とも発病時に高値を示した症例を経験し、この結果から水疱性類天疱瘡発症時にはBリンパ球や好酸球が活性化していることが示唆されました。今後、透析患者においてもこれらのマーカーを測定し、類天疱瘡発症あるいは抗体保有者において高値を示すか否か検討中です。

5.放射線科学
院内の同僚や後輩の指導、臨床、教育の一助とすることを目的として、「肺腫瘤のCT診断に関する研究〜良悪性の鑑別点を中心に〜」を進めてきました。すなわち、興味深い症例の画像データ、病理データを図譜(アトラス)としてまとめました。1992年4月以降、日常の画像(CT)診断業務で経験した肺腫瘤症例のうち、診断困難(混乱)例(良性腫瘤と紛らわしい肺癌、肺癌と紛らわしい肺良性腫瘤)を中心に50例を選択して、症例ごとにフォルダを作成、症例の概略、CT画像(key film)、CT所見、CT診断、病理診断、病理所見、病理像(マクロ像)、コメント、ポイント(教訓)を簡潔にまとめました。研究の成果を、図譜(アトラス)として、各診療科・外来に配布しました。このアトラスは、各診療科医師の日常診療の一助として有効に活用されております。