■妊娠初期
一般的には妊娠の診断方法には尿の中の妊娠性のホルモンを検出する検査と、超音波検査で子宮内を検査する方法とがあります。尿の検査は比較的早い時期において妊娠の診断が可能です。しかし妊娠以外の病気の場合でも検査結果が陽性を示したり、異常な妊娠であってもその診断ができない場合があります。当院では超音波検査での妊娠の診断を優先して施行しています。
超音波検査では、画像上で子宮の中の妊娠を診断するので妊娠の診断と同時に異常妊娠の有無、分娩予定日の推定も可能です。
妊娠の4〜5週頃から超音波による診断が可能で、5〜6週頃から胎児の心臓の拍動が見えるようになります。この頃から胎児の大きさを測定することによって成長の評価をしたり、分娩予定日を推定したりすることが可能になります。
分娩予定日は妊娠初期における胎児の大きさを超音波検査で測定し、算出することによって、誤差が少なく決めることができます。
胎児の大きさの測定には、妊娠7〜12週頃までは頭の先からおしりまでの長さ(頭殿長)を測定し、それ以降の時期には頭の横方向の直径(大横径)を測定して胎児の大きさの目安としています。妊娠中期以降では胎児の各部を測定して胎内での児の体重を推定します。