サイコオンコロジー

◆はじめに
サイコオンコロジー(精神腫瘍学psychooncology)はサイコ(psycho)=こころ/精神、オンコ(onco)=腫瘍、ロジー(logy)=学という言葉から成り立っています。がんに罹患することが患者さんやご家族の心に与える影響、心や行動ががんに与える影響、およびその対応について、様々な学問的立場から研究が行われ、その成果が臨床に生かされています。当院では積極的にがんと心の問題に取り組んでいます。がん医療は、患者さん・ご家族の将来への見通しを根底から変えてしまう「悪い知らせ」を行う「がん告知」を医師が行うことから始まります。当院では平成20年より医師を対象に、医師が患者さんに「悪い知らせ」を伝える際に必要なコミュニケーション・スキルSHAREに基づいたコミュニケーション技術研修会(全日程2日間、講義2時間、模擬患者さんを対象としたロールプレイ8時間)を定期的に開催し、患者さんやご家族が、少しでも病気を受け止めやすくなるように、少しでもストレスなく病気と向き合えるようにお手伝いしております。既に48名の医師が受講済みです。

がん患者さんの心の状態の評価とケアは全ての医療者が行えることが理想です。当院では病院内外で積極的に医療従事者向けに研修会を開催したり、講師として参加し、がんと心の問題への対応能力の向上を図っています。

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◆サイコオンコロジーのサポートを受けるには
患者さんは、がんの疑い,検査,診断,治療中など,あらゆる時期に気持ちの落ち込み,不安などの気持ちのつらさを経験します。これらのつらさは,患者さんの生活の質を低下させるだけでなく,がん治療の妨げとなる場合もあるため,早めにつらさを和らげる治療を受けることが大切です。 また,ご家族も「家族は第2の患者さん」という言葉があるくらい、患者さんと同様に気持ちのつらさを感じます。大切なご家族をがんでなくされた際,ご遺族としての気持ちのつらさがなかなか癒えないことがあります。そのような際にも専門家による心のケアが役に立つことがあります。

患者さん、ご家族、ご遺族に次のような症状があるとき これらのつらさを和らげるために専門家のサポートを受けることをお考えください。


がんの患者さんに次のような症状があるとき
がんの患者さんのご家族に次のような症状があるとき
がんの患者さんのご遺族に次のような症状があるとき
当院では次の場所でがんと心の問題についてサポートを受けることができます。

【がん相談支援センター】
患者さんやご家族の様々な不安や 悩みに対応させていただくため、専任の看護師や医療ソーシャルワーカーが皆様のお話を伺い、問題解決のお手伝いをしています。必要に応じて患者さんやご家族とご相談しながら、緩和ケア内科(緩和ケアチーム)への橋渡しの役割も担っています。いわば、がんと心の問題に対して一番敷居が低い最初の窓口といえます。直接窓口へお越しいただくか、お電話で連絡ください。(がん相談支援センターのページ



【緩和ケア内科(緩和ケアチーム)】  
緩和ケアとは、がんの診断や治療の中で起こる「体や気持ちのつらさ」を緩和するための医療とケアのことです。がんの治療に向き合うためには、体力も気力も必要になってきます。最近では、しっかりとがん治療に取り組めるよう、がんと診断された早い段階からつらい症状や気持ちを緩和していこうという考え方が広がっています。緩和ケアチームはがん治療を行う医療チームからコンサルテーションを受けて活動しています。外来の場合は主治医の先生から紹介いただき緩和ケア内科の外来を受診することで、入院の場合は担当医・病棟看護師へご相談の上緩和ケアチームの往診を受けることで緩和ケアを受けることができます。(緩和ケアのページ


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〒920-8650 石川県金沢市下石引町1番1号( MAP )

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