研修医生活

 
■施設案内/■研修医の一週間
■特色ある研修内容/■研修担当医からのメッセージ

施設案内
研修医医局
医局の一角に研修医用スペースがあります。各研修医ごとにデスク、本棚ならびにロッカーが付与され、メール、インターネットも利用が可能であり、学習環境に最適です。入り口はオートロックとなっており、常にセキュリティが保たれています。
研修医医局
図書室
総合医局とは別に図書室があります。金沢医療センター医局員であれば誰でも利用できます。研修医用の雑誌や本も研修医の希望をもとに、毎年購入しています。
医局図書室1医局図書室2
インターネット環境
当院は電子カルテを使用しております。病棟や外来以外でも医局ホールに数台設置があり、カルテの閲覧や指示をだすことができます。(個人認証IDを所持している場合のみ許可。研修医も個々にIDが付与されます)
またインターネット利用可能な端末もあり個々にパソコンを持たなくてもインターネットの利用が可能です。
研修医医局
売店・食堂
外来診療棟1階に食堂、地下に売店があります。
食堂売店
宿舎
研修医用の独身宿舎があります。ワンルーム形式のお部屋です。家賃は1ヶ月4,700円 管理費1ヶ月2,000円。駐車場1ヶ月3,000円(車所有の場合)
光熱水料は個人契約となります。但し戸数に制限があります。(1学年3戸まで)
宿所外観部屋 部屋宿舎キッチンまどり
 



研修医の一週間
具体例
  消化器内科 呼吸器内科
週の初めの午前中は上部内視鏡検査見学の当番の日。まずは見学して胃の位置関係を把握、病変の有無を先生と確認します。内視鏡の操作は、最初は引き抜きから。操作に慣れたら挿入もすることができます。2年目になると最初から最後まで操作させてくれます。午後は下部内視鏡検査、ERCPと検査件数には不足しません。 月曜は呼吸機能検査の当番で慣れたら研修医が検査を積極的にすることができます。午後は週に何回もある気管支鏡検査に参加します。最初は補助につき、慣れたら実際に気管支鏡を動かすことができます。夕方に新規入院カンファレンスで研修医が発表します。
今日の午前中は超音波検査の当番です。超音波検査はすべて医師が行っており、それに同席して基本的なエコーの当て方を学びます。積極的にエコー検査を行えるので救急にもいかすことができます。午後から消化器科の医師全員で病棟回診。病棟を回りながら研修医は先生たちに簡潔にプレゼンテーションをします。その後は急いで内科カンファレンスに参加します。 火曜は内科一般の初診、呼吸器紹介患者さんの予診担当の日に考えられる鑑別を挙げて、自分で検査オーダー。後で先生と確認してフィードバックしていきます。夕方は内科カンファレンスに参加します。
今日は内科初診、消化器科紹介受診の予診をする日です。指導医と共に鑑別を考えたり、自分で必要なオーダーをします。今日の午後は担当患者さんのEUS-FNA見学。他ではしない検査も見ることができます。 水曜は呼吸器部長回診の日、病棟を回りながら部長にプレゼンテーション。事前に準備して仮に間違っていても先生がやさしく指導してくれます。
エコー技術を身に付けたいので、本日もエコー検査に参加。上部内視鏡検査をしたい人は多めに検査につくことができます。自分のやりたいことに合わせて融通が利くのはありがたいです。救急の吐血が来たら急いで指導医と駆けつけます。 木曜は呼吸器外科と放射線科との合同カンファレンス。提示した症例が手術可能かどうか診療科の枠を超えて親密に話し合っています。
金曜の午後は消化器科の医師全体でカンファレンス。研修医は事前にまとめたサマリーを全員の前でプレゼンします。市中病院にもかかわらずカンファがしっかりとしているのでカンファ力もつけることができます。 金曜は週末にむけてのカンファレンス。研修医が発表して他の先生と何か問題がないかディスカッションしていきます。
その他 基本的に上部・下部内視鏡検査、腹部超音波検査、ERCPなど多くの件数を体験することができます。手技はエコー、内視鏡は多くの件数を自らできます。他にも肝生検や中心静脈穿刺も行うことができます。研修は大変ですが、非常に充実した研修を受けることができます。 それ以外にも、胸水穿刺や胸腔ドレナージ、胸膜癒着術など多くの手技を指導医の先生がやさしく指導してくれた上で研修医が主体となって体験することができます。
 



特色ある研修内容
勉強会の参加
金沢医療センターでは、毎週火曜日の内科カンファレンスの後に研修医向けの勉強会があります。内科的な内容だけではなく、ブタの皮膚を使った縫合練習や、救急診療に役立つ勉強会も定期的に開催されます。
また、立地柄、大学との交流が多く、大学主催の勉強会や講演会なども積極的に参加することができます。


良質な医師を育てる研修シリーズ
全国の国立病院機構(医療センターなど)が主催となって、「良質な医師を育てる研修シリーズ」が定期的に全国各地で開催されます。金沢医療センターを含む国立病院機構に勤めている研修医のみが受講することができます。様々な分野の研修を受けることにより知識を深め、同時に交流関係を広げることができます。交通費・宿泊費は全額免除されます。

(一例)
・循環器疾患に関する研修(岩国医療センター)

・脳卒中関連疾患 診療能力パワーアップセミナー(仙台医療センター)

・救急初療パワーアップセミナー(北海道医療センター付属看護学校)

・重症心身障害児(者)医療研修(四国こどもとおとなの医療センター)


積極的な学会参加
内科・外科など幅広い診療科で、座談会や北陸地方会、全国学会で研修医が発表する機会を頂けます。個人のやる気に応じて多くの学会発表を経験することによって研修医のうちから学会でのプレゼンテーション能力を高めることができます。

(一例)
・G-CSF産生小細胞肺癌の一例(第53回日本肺癌学会総会)
・定位放射線治療後, 照射野に一致して肺結核を発症した肺癌の一例(第54回日本肺癌学会総会)
・長期化学療法後に手術可能となった多発肝転移・肺転移を伴う進行大腸癌の一例(第103回消化器病学会北陸地方会)

  ICLSコースの無料受講
医療従事者のための蘇生トレーニングコースであるImmediate Cardiac Life Support(ICLS)を定期的に金沢医療センターで開催しており、金沢医療センターの研修医は無料で受講できます。受講することにより研修するにあたって必要不可欠な蘇生の基本的事項を習得できます。


研修担当医からのメッセージ
院長からみなさんへ

抜群の環境の中で豊富な症例経験が可能

日本三大名園の一つである特別名勝『兼六園』に隣接する当院は金沢市の中心街からほど近く、『高度総合医療施設』として北陸地区の基幹病院としての役割を担い、様々な疾患や病態を総合的に経験できる基幹型および協力型の臨床研修指定病院です。診療面では、国の進める政策医療の中でも特にがん、循環器(血管)を最重点分野に置き、また24時間2交替制による小児救急体制をも完備し、地域医療機関との連携のもとに、地域がん診療連携拠点病院、地域医療支援病院として、レベルの高い医療を提供しています。

豊富な症例と診療技術・手技の実践が可能

外来患者数は多く、研修医の皆さんは一般的な疾患から高度な専門性を有した急性期疾患まで幅広く経験できます。また、救急医療についても、救急搬送患者数は県内医療施設でも一二を争い、二次救急から心肺停止を含む三次救急まで経験することができます。
こうした点からも臨床研修の到達目標をクリアし、臨床研修の理念である基本的な診療能力を身に付けるには最適の環境であると考えています。

後期研修プログラム(専修課程)も用意、継続した研修が可能

当院は、これまで47学会・1機構における教育研修施設の認定を受け、医師の卒後教育に力を注いでいます。初期臨床研修終了後は専門医取得を目指すため内科のみ専門医コースがあります。初期臨床研修終了後、継続して当院で研修することや、国内外への留学も可能であり、さらにその後は当院あるいは国立病院機構への就職・常勤医への道も開かれています。

古都金沢で充実した研修医生活を送ろう

国立工芸館、県立美術館、金沢21世紀美術館、能楽堂など文化施設が集中し、文教地区にも指定されている閑静な地に建つ金沢医療センターで、初期臨床研修医として充実した研修生活を送り、第一線で活躍する指導医から基本的な診療能力や手技を学んでください。向上心を持ち、意欲ある研修医の皆さんを大歓迎いたします。そして、初期臨床研修終了時には、患者さんの基本的な病態把握と診断・治療を習得し、患者・家族の皆さんから信頼され気配りのできる医師に成長してくれることを切に願っております。


教育研修部長からみなさんへ

有意義で充実した研修を
金沢医療センターは、精神科を含めほぼすべての診療科がそろった北陸地区の中核となる総合病院です。各科の連携が良好でアットホームな雰囲気も自慢の一つです。研修は、臨床経験豊富な指導医と研修医のマンツーマン方式を採用し、毎月の研修医集会できめ細かな臨床指導、総合評価を行っています。初期研修医時代は、その後の医師の在り方に大きな影響を及ぼす大切な時期ともいえます。我々指導医は、2年後には一人前の医師として世に送り出す義務があることを自覚し指導に専念しています。患者さんのことを第一に考える情熱にあふれた指導医陣に囲まれ、当院での研修は有意義で充実したものになると信じています。


指導医からみなさんへ

指導医1
自分の大学入局からこれまでを振り返ってみた時、はっきりとした定義もない初期および後期研修は大学主導型の単科に制限された狭い専門知識だけのもので、実際は出張先で諸先輩医師からの指導や自身の背筋の凍るような経験から今の臨床の基礎が形作られてきたと思う。体系付けられ順序だった研修コースプログラムの明らかなものがない状況の中、ただ漫然と行われてきたのが実感である。しかし、いざ自分が後輩医師を迎えて指導医になった時、これではいけないと思いながらも単科の専門知識の受け売りを後輩にしていた。そして大学に在籍していた時には単科の臨床知識や技術を深く習得して成長していく自分に満足していたが、いざ大学を離れ一般病院に赴任すると学生時代に理解していた知識も忘れ専門バカになっていたのに驚かされた。
これらの経験を踏まえ、初期研修はgeneralに臨床の基本を習得することはもちろんだが、後期研修(専修課程)もこれまでの一施設単科に制限されたものではなく、院内外を含めた様々な組み合わせによる有機的な専修コースプログラムにより、段階的に専門医師を育てていきたいと考えている。

指導医2
当院では救急患者も多く、専修医の期間中に様々な患者を自ら経験することができる。そのことによりこれからの時代の医療を担うに必要な知識や技術を習得すると共に、古都金沢の地で少子高齢化における医師の在り方についても考えて頂きたい。人間性に溢れる専修医の育成をめざし、患者やその家族、病院スタッフ、同僚、上司との触れ合いにより「顔の見える医師」を育てたい。積極性と協調性を備えた意欲あるドクターの応募を期待している。


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