医師臨床研修
研修医の一週間
具体例
外科の一週間
月 | 指導医の先生方は外来のため、研修医の仕事は病棟管理。分からないことがあればすぐに指導医へ。たった薬1錠の処方であっても自分で考えて処方すると力がつくこと間違いなし。午後はその週の手術のカンファレンスがあります。カンファレンスの内容を少しでも頭に入れておくと手術中に何か気づきがあるかも。 |
火 | 今日は手術日。腹腔鏡での胆嚢摘出術が2件入っています。研修医はカメラが仕事です。たかがカメラと侮るなかれ、手術の進捗状況を握る大事な要素の一つです。午前の反省を踏まえて午後再びトライすると、執刀医が褒めてくれました。先生方はよく褒めてくれるのでやる気につながります。 |
水 | 今日は指導医の外来日。研修医は病棟管理ですが、早めに終わったので腹腔鏡の練習ルームへ。苦戦していると合間を縫って先生が教えに来てくれることも。つまずいていたポイントを難なく乗り越えられます。午後に鼠経ヘルニア修復術が入ることが多いです。自分の練習と先生の手技を見比べて今後の参考にします。 |
木 | 今日はロボット支援下での大腸切除。ロボットが入ることで指導医の手先の精密さに拍車がかかります。術野に入れないと思いきや、助手の先生が手厚く骨盤腔内の複雑な解剖を優しく教えてくれます。また並列で入っている膵臓の手術も見ることができます。目の前で繰り広げられる繊細かつダイレクトな手技に目が釘付けです。 |
金 | 今日の午前は病棟管理を済ませると颯爽と腹腔鏡トレーニングルームへ。実は午前中には大事なテストがあります。目標タイムを達成すると先生方からご褒美が!午後は鼠経ヘルニアの手術が入っています。カメラ持ちをしているとなんと執刀させていただけることに!日々のトレーニングが活きる瞬間でもあり、自分で患者さんを治せる経験は医師としてかけがえのないものになるでしょう。 |
その他 | 外科は忙しく大変なイメージかと思います。しかし実際はやりがいを感じることも多い診療科です。ここで書くより経験した方が実感していただけると思います。ぜひ一度見学に来てください!お待ちしております。 |
消化器内科の一週間
月 | 消化器内科研修の1日は平日の朝8:30に内視鏡室で行われる朝カンファレンスから始まります。新たに入院した患者さんについての短いプレゼンが行われます。また、消化器内科ではチーム制が敷かれており、所属チームごとに朝カンファレンスの前後に回診を行ってカルテを記載します。9:00からは上部消化管内視鏡、腹部エコー、外来が同時に行われ、研修医は興味のあるものに自由に参加します。今日は内視鏡室で上部消化管内視鏡を見学します。先生の操作と画面を見ながら、今どこを見ているのか、次はどこを見るためにどういう操作をするのかを考えながら画面に映る組織に異常がないかを観察します。2年目になると研修医が実際に内視鏡を操作することもあります。午後は下部内視鏡検査、ERCP、ESD、ダブルバルーンなど様々な検査や手技が行われます。 |
火 | 今日も朝カンファレンスと病棟回診を終えて興味のあるものを選んで参加します。今日は腹部エコーに参加してみます。当院の消化器内科では外来の腹部エコーは消化器内科医が実施しており、研修医は指導医の先生から基本的なエコーの当て方を学びます。患者の人数によっては研修医が実際に患者にエコーを当てることもできます。午後も様々な検査や手技に参加します。16:00には隔週で内科カンファレンスがあるので急いで参加します。 |
水 | 今日も朝カンファレンスと回診を終え、上部消化管内視鏡を見学します。たまたま今日は患者数が少なく早い時間に検査が全て終了したため、シミュレーターを用いて内視鏡の練習をします。指導医の先生に教わりながら実際の患者に行う手順を思い浮かべて内視鏡を進めていきます。今日の午後も様々な検査があり、ERCPに参加しました。ESDなど別の手技が裏で行われており、研修医も透視室のカメラ操作役として駆り出されました。 |
木 | 今日は内科初診に参加して予診を取る日です。紹介状の内容を読んで鑑別疾患を想定し、指導医の監督のもとで問診と身体観察を行います。その後はフィードバックをもらい、指導医と相談しながら必要な検査を考えてオーダーします。今日の午後はEUS-FNAがあったため見学します。大体の手技が揃っているのが当院消化器内科の強みです。 |
金 | 今日の午後は消化器内科の医師全体でカンファレンスを行います。研修医は自分の担当症例について先生たちの前でカルテを用いながらプレゼンを行います。毎週のプレゼンは少しだけ大変ですが、その分しっかりとプレゼン力を身につけることができます。 |
その他 | 消化器内科では腹部超音波検査、上部・下部消化管内視鏡、超音波内視鏡、ダブルバルーン内視鏡、ERCP、ESD、胃瘻造設、バルーン拡張術など様々な検査・手技と多くの症例を経験することができます。また、上部消化管内視鏡や腹部超音波検査に関しては研修医自ら行える機会が何度もあります。病棟回診、カンファレンス、検査手技と様々な経験をバランスよく積むことができ、非常に充実した研修を受けることができます。 |
循環器内科の一週間
月 | 8:30~担当の先生のチームの一員として病棟回診。 9:00~カテーテル見学 カテ室でアブレーションやCAG、PCIなどの症例に対する先生の処置を見学。カテーテルの操作やCV穿刺などの手技をメインで教えてもらえます。 16:00~病棟回診、カルテ記載など |
火 | 8:30~病棟回診。 9:00~カテーテル見学 火曜日はカテ件数が少なく、午前中で終わることもあるため、自分の勉強や月末の症例発表に向けたスライド作成、カルテ記載などに時間を使えます。 16:00~病棟回診、カルテ記載など |
水 | 8:30~病棟回診。 9:00~カテーテル見学 水曜日はカテの件数が多く、基本的に一日をカテ室で過ごすことになります。 16:00~病棟回診、カルテ記載など |
木 | 8:30~担当の先生のチームの一員として病棟回診。 9:00~カテーテル見学 15:00~カテ室で相談症例メインのカンファレンス 研修医は特にプレゼンなどすることはなく、先生方のカンファの様子を聞いて過ごします。月末の症例発表はこのカンファで行います。 16:00~病棟回診、カルテ記載など |
金 | 8:30~病棟回診。 9:00~カテーテル見学 15:15~心不全症例メインのカンファレンス 研修医は特にプレゼンなどすることはなく、先生方のカンファの様子を聞いて過ごします。 16:00~病棟回診、カルテ記載など |
その他 | ローテーション最後の週の木曜カンファレンスで研修医の受け持ち患者さんの症例発表があります。担当の先生がスライド作成を手伝ってくれると思うのでなんとかなります。 担当の先生が救急当番のときは救急患者さんの診察に行くこともあります。そこで実際にエコーを使って検査させてもらえたりします。 手技に関してレクチャーなどはありませんが実際に見る機会も多く、最初のうちは手とり足取り教えてもらいながらできるので、とても勉強になります。 |
呼吸器内科の一週間
月 | 月曜は気管支鏡検査の日です。最初は補助につき、慣れたら実際に気管支鏡を触って気道の観察をすることができます。 |
火 | 火曜は初診外来の日です。研修医が最初に医療面接を行い、鑑別疾患を考えながら必要な検査をオーダーします。後で上級医のフィードバックを受けるのですが、これが足りなかったか、こういう鑑別疾患も挙げられるかと、大きな学びを得られます。夕方からは2週に一度開催される内科合同カンファレンスに参加します。 |
水 | 水曜は呼吸器内科・呼吸器外科・放射線科の合同カンファの日です。提示した症例が手術可能かどうかを診療科の枠を超えて綿密に話し合っています。 |
木 | 木曜は科内での新規入院カンファレンスが開かれます。研修医は自分が担当している患者さんの発表を行うのですが、発表の準備段階から上級医が指導してくれるため、画像はどのように読むか、カンファレンスではどのように発表をすればいいかなど、改めて学ぶことができます。 |
金 | 金曜は週に2回ある気管支鏡検査日のもう1日です。気管支鏡検査の所見や手技は初めて見ると何が何だかわかりませんが、先生から優しくご指導いただけます。(まだまだ上の先生方には及ばないけど、少しはわかるようになったかな) |
その他 | 上記に加え、毎日行う業務があります。 午前中にはチームで回診があり、チームの患者さんの病態や病状を把握するとともに、受け持ち症例に関しては毎日プレゼンを行います。病棟業務では、研修医が主体となって病棟指示やオーダー、カルテ記述を行います。専門性の高い治療方針は、指導医と一緒にどういった方針が適切か話し合いながら指導をしてもらえます。さらに胸腔穿刺や胸腔ドレナージ、胸膜癒着術など多くの手技を指導医の先生が優しく指導してくれた上で経験することができます。 |
研修医の声
【研修医より】金沢医療センターの研修の一番の魅力は、とにかく自由度が高いことだと思います。どの診療科をどの月に回るかを自分で希望できて、自分のペースや興味に合わせたスケジュールが組みやすいのが特徴です。
もちろん、人気の科では定員の関係で希望通りにいかないこともありますが、他の研修医と相談して予定を調整したり、定員に余裕のある科に予定を変更したりと、柔軟に予定を変更できます。
結果的に大体自分の満足のいく順番で研修を受けられることが多いです。
さらに、教育熱心な先生が多いのもポイントです。興味のある科で「もっとやりたいです!」と希望を出せば、どんどん実践的な経験をさせてもらえる環境があります。研修の忙しさもある程度コントロールできるので、バリバリやりたい時期と少し余裕を持ちたい時期のメリハリがつけられるのもありがたいです。
また、指導医の先生からの豊富なミニレクチャーを受けられるだけでなく、2年目の研修医が主に研修医1年目に向けてレクチャーを行ってくれます。病院全体として“後進を育てよう”という雰囲気があって、気軽に質問や相談をすることができます。
そして、立地の良さも金沢医療センターの魅力の一つです。病院のすぐ隣には兼六園と金沢城跡公園があり、少し歩けば21世紀美術館や金沢市最大の繁華街があります。石川県内でこれほど恵まれた立地にある研修病院は他にないと思います。様々な症例が集まるのみならず、仕事後や休日の私生活が充実すること間違いなしです。学びもプライベートも大切にできる金沢医療センターで、あなたらしい初期研修を始めてみませんか?
【研修医より】
自分でどれだけの強度で研修を受けるかの調整をしやすい病院です。科によって制限はありますが、意欲を持って研修すれば多くのことを学ぶことができます。一方、自分の能力や適性に合っていない、厳しいと感じれば強度を下げることも可能です。もちろん指導医との調整は必要でしょうが、様々な科を学び、総合的な能力を身につけられる研修体制が整っており、医師としての基本を体得できるでしょう。
研修医の生活としては、金沢の中心部に近く、名勝・史跡を通じ、歴史・文化・伝統を感じることができます。美術館・博物館も近く、文化的な観点での充実度は高いでしょう。また、繁華街にも近く、料理・飲み物を楽しむこともできます。
一方、自動車を保有することは生活をより良くするためには必要だろうと考えます。(なくても生活はできますけど)
(事務 注:最寄りスーパーまで徒歩20分です)