金沢医療センター
ホーム サイトマップ 個人情報保護方針 リンク
病院のご案内 患者様向け情報 診療科・部門 医療関係者向け情報
TOP > 診療科・部門 > 循環器内科 > カテーテルアプレーション治療
循環器内科/内科
循環器内科
心臓に関係する症状
外来診察
スタッフ紹介
検査と治療
心臓カテーテル法・狭心症
カテーテルアブレーション治療
心臓大血管リハビリテーション
img
  カテーテルアブレーション治療

■カテーテルによる不整脈治療 〜カテーテルアブレーション術〜
不整脈に対するカテーテル治療(カテーテルアブレーション術と言います)をご紹介します。イメージが湧きにくいかもしれませんが、心臓は電気仕掛けで動いています。病院で一般に行われている心電図検査は、体の表面に電極をあてることにより、まさに心臓が発している電気を記録する検査です。正常な心臓は、右の上の部屋(右心房)に“洞結節”と呼ばれている電気の発火装置があり、そこから生じる規則正しい電気が心臓全体に伝わることで拍動しています(図1)。

ところが、心臓のなかに異常な電気回路があると、その回路に電気が乗り移り、“洞結節”とは異なる異常な回路から発生する電気により心臓が拍動してしまいます。これが、頻拍発作という不整脈です。カテーテルアブレーション術では、先端が電極になっている細い管(電極カテーテル)を、足や首の血管から入れて心臓まで進めます。心臓の内部から直接詳しい心電図を記録し、不整脈の原因となる異常な電気回路の位置や性質を調べるのです。その結果をもとに、異常な電気回路の一部を、カテーテル操作下に高周波で焼灼(アブレーション)することによって、回路を断線させて不整脈を抑制する治療法です。

図2に、“WPW症候群”という病気の頻拍発作を示しています。Kent束という余計な電気の通路があるために、電気がぐるぐる回る発作が起こります。この場合、Kent束の位置を調べ、アブレーションにより断線させることで発作が起こらなくなります。アブレーション術は、血管を風船で拡げるカテーテル治療と同様に、局所麻酔で行います。身体への侵襲も低く、治療の翌日から普段通り自由に動けます。すべての不整脈に適応があるわけではありませんが、適応となる不整脈を患っている方にとっては非常に有効な治療法です。また、薬物治療とは異なり根治性が期待できます。
不整脈は多種多様で、その診断や治療には高い専門性を要します。第一に、正確な診断を下すことが重要であり、そのうえで適切な治療法を検討する必要があります。すべての不整脈が治療を必要するとは限りません。また、抗不整脈薬の中には重篤な副作用をもつものもあり、安易な薬物治療が逆に危険をまねくこともあります。

当院血管病センター・循環器内科では、不整脈を正確に診断し、現在の最新医療のなかから個々の患者さんに最も適した治療法をご紹介させて頂きます。動悸や脈の乱れでお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。文責 佐伯)