放射線治療とは、からだの外から高エネルギーの放射線を病巣に集中的に照射するもので、病気の種類や大きさ、存在する場所によってX線、電子線を使い分け、病巣に放射線を集中させ、かつ正常な臓器にはなるべく放射線があたらないように行います。
放射線治療部門では、がん診療連携拠点病院として各診療科と連携し、悪性腫瘍や一部の良性腫瘍に対して最適に行っています。また、各種専門資格(放射線治療専門放射線技師、放射線治療品質管理士、医学物理士)を持つ診療放射線技師が在籍し、安全で正確な放射線治療を提供するために毎日装置の精度管理等を行っています。
・体幹部定位放射線治療
肺癌に対する定位照射、いわゆるピンポイント照射を行っています。必要に応じて呼吸停止下での照射も行っています。
・左乳癌術後の放射線治療
左乳癌術後照射においては、心臓への線量低減を目的とした深吸気息止め(Deep inspiration breath hold ; DIBH)照射を行っています。
放射線治療専門医、放射線治療専従看護師、診療放射線技師がチームとなり、患者さんに安心・安全な放射線治療を提供しています。
放射線科 放射線治療部門のページへ
放射線治療装置
平成24年10月からイメージガイド放射線治療(IGRT) 機能を搭載したElekta Synergyが稼働し始めました。IGRT機能とは照射前にX線画像等を撮影して位置の照合を行う高精度な治療です。さらに、治療装置に搭載されたコーンビームCT画像を撮ることで、治療計画CT画像との位置のズレを3次元的に求めて寝台位置を修正することができ、より正確な照射が可能となりました。 |
またマルチリーフコリメータと呼ばれるコンピュータ制御のブロックで照射する部分を限定し、病巣にのみ放射線があたるよう精密に照射しています。当院では、この精度を維持するために各種専門資格(放射線治療専門放射線技師、放射線治療品質管理士、医学物理士)を持つ診療放射線技師が在籍し、安全で正確な放射線治療を提供するために毎日装置の精度管理等を行なっています。 |
Elekta Synergy
|
治療計画CT装置
リニアック稼働に伴って放射線治療室内に治療計画用CTが併設されました。これに伴い、隣接したCT室で治療計画用CTを撮ることが可能となりました。このCT画像を基に、治療する病巣の位置を特定し、的確な放射線量、照射方法を決定します。このCTは治療計画専用に精度管理されています。 |
治療計画CT
|
治療計画装置 Xio
治療計画用CTで撮影された画像は治療計画装置Xioに転送し、目的の部位や範囲を三次元的に確認しながら患者様に最適な照射方法を計画します。治療計画後、Xioでの患者様のデータをリニアックに転送し、治療を開始します。 |
治療計画(Xio)
|