学校紹介

看護の実践Ⅰ


  災害訓練を実施しました

当校の教育課程の特色の一つに「災害看護の学習」があります。統合分野の<看護の実践I>の科目に位置づけられており、12月2日(土)に母体病院である金沢医療センターの災害訓練に参加しました(模擬患者役として2年生全員参加)。

想定 震度6強の地震 看護実践の進め方 学生の学び

白熱し、緊張した訓練の場面で多くの学びをした2年生に話を聞きました。


2年生Aさん
Q:災害訓練で看護師役を体験して感じたこと、気付いたこと、学んだことは何ですか?
A:訓練で看護師役を体験して、CSCAATTTの重要さを改めて身に感じた。また、処置や検査を何時間も待たされている患者が多く見られ、看護師の声掛けや対応をもっと考える必要があると学んだ。災害時はそれぞれのブースに多くの傷病者が運ばれてくるため、治療ばかりに目が行きがちであるが、急変を起こしていないかは常に確認する必要があるし、待ち時間が長い傷病者に関しても「もう少しなので・・・」という声掛け等は必要であると学んだ。

Q:災害訓練を通して、今の自分にできることは何だと感じましたか?
A:学生である自分にできることは、免許をもっていなくてもできる被災者の精神的フォローや物資の調達などであると訓練を通して感じた。また、包帯法や止血法など、既に授業で学んでいる技術も災害時には役立つこともあると感じた。

Q:後輩たちへのメッセージ
A:日々の課題や勉強は大変ですが、学生も先生方も個性があり、仲が良いです。演習なども先生方が根気強く指導してくださいます。イベント等もあるので、先輩方とも交流を持つことができ、充実した学校生活が送れます。


2年生Sさん
Q:災害訓練で家族役を体験して感じたこと、気付いたこと、学んだことは何ですか?
A:私は生後11か月の息子が地震により自宅の棚が倒れ、心肺停止となった状態で病院に駆け込むという母親の役で災害訓練に参加させていただきました。災害訓練では、病院にはたくさんの傷病者役の学生と、忙しそうに動いている医療者の方々でいっぱいで、重症である児を抱えた母親の気持ちとしては「誰でもいいから早くこの子を診てほしい。」「この子は助かるのか。」という不安な気持ちでいっぱいでした。そんな中、児のトリアージを(優先順位づけ)を受け、黒ブース(死亡者ブース)に案内され、診察を受けた後、児の死亡宣告を受けました。精神科医の先生は落ち着いた声で、取り乱し自分を責める私に丁寧に声を掛けてくれました。また、看護師さんも児に触れながら「かわいそうに。」と児に声を掛けてくれました。災害の現場では、亡くなられた家族の気持ちに寄り添い、また亡くなった方に対しても尊厳を守った医療の提供が大切であると学ぶことができました。

Q:災害訓練を通して、今の自分にできることは何だと感じましたか?
A:もし、今災害が起こってしまったとして、私たちは学生の身分であるけれど、限りある医療資源に対して何十倍にもなる傷病者の方々を少しでも支えることができるよう、自分も医療資源であることを自覚し、できる限りの観察や寄り添った声かけなど行いたいと考えました。そのためには、自分の身の安全を確保したり、感染症のような2次的な災害に対し予防対策を行ったり、自分の身を守る知識、技術を身につけたいと考えました。

Q:後輩たちへのメッセージ
A:金沢医療センターは災害訓練に関してとても力を入れています。学生でも救急の先生やDMAT隊員の方の講義で、現場のリアルな話を聞けてとても多くのことを学ぶことができます。普段の授業でも、講義の中で臨床での実際の話を聞けるので、より深く看護を学ぶことができると思います。


2年生Nさん
Q:災害訓練で患者役を体験して感じたこと、気付いたこと、学んだことは何ですか?
A:私はアルコール性肝硬変で以前から消火器内科に通院しており、災害発生時の前日の夜からぼーっとしていたため、点滴治療を受けるために病院に来た患者役を演じました。災害時は多くの人が病院を訪れ、緊急性の高い患者さんから優先的に治療がなされます。この役を演じ、普段なら通院した際には直ぐに医師に診察してもらい治療を受けることができますが、物資も医師の人数も限られているため治療までに時間がかかる可能性が高いことを改めて感じました。今回は私が演じた役は通院している方でしたが、入院している患者さんなども含め、災害が直接的な原因でケガや障害をもつ可能性があること、以前から疾患や障害を抱えていた人が物資の不足や直ぐに治療を受けることができないことが原因となり、症状が悪化してしまう危険性があることを改めて学びました。

Q:災害訓練を通して、今の自分にできることは何だと感じましたか?
A:災害時はケガをした方、呼吸器や循環器の障害がある方、妊婦の方など様々な方が病院に来ます。誰がどの方を担当するか分からないため、どの方の状態も適切にアセスメントし、対応できるような知識・技術を身に付ける必要があると感じました。


 


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