リハビリテーション科
リハビリテーションとは
リハビリテーション(rehabilitation)ということばの語源は、「re-(再び)」、「habilis(適した、ふさわしい)」、「-ation(~すること)」)に由来しており、「再び、適したふさわしい状態に戻る」という意味をもっています。リハビリテーションの対象となるのは、病気やけがなどによって、その方にとって何らかの「ふさわしくない状態」にある方です。人それぞれに、歩んでこられた道は違いますので、これからどういうことができるようになりたいか、家庭や社会の中でどのようなことをしたいか、ということもそれぞれ異なります。その思いを私たち専門スタッフがしっかりと受け止めて、その方にとってできるだけ「ふさわしい状態」に戻っていただけるように支援していくのが、リハビリテーションの目標です。
当院でリハビリテーションを実施される方の大半は、病気の発症直後や手術後などの早いうちから開始されることがほとんどであり、心身ともに不安定で大変な時期ではありますが、できるかぎり早期の回復を目標に急性期のリハビリテーションをスタッフ一同取り組んでまいりますので、不安なことや不明なことがございましたら、遠慮なくご相談ください。
リハビリテーションの対象となる方
○整形外科疾患の方(骨折、脱臼、変形性関節症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、関節リウマチ、靭帯・腱断裂、末梢神経障害、脊髄損傷、頸椎症、四肢切断、スポーツ障害など)
○脳卒中や神経疾患の方
(脳梗塞、脳出血、硬膜下血腫、くも膜下出血、脳腫瘍、パーキンソン病、脊髄小脳変性症、ギラン・バレー症候群、顔面神経麻痺など)
○呼吸器疾患の方
(慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息、間質性肺炎、肺炎など)
○心疾患の方
(心筋梗塞、狭心症、大動脈解離、解離性大動脈瘤、冠動脈バイパス術や弁置換術等の開心術後、慢性心不全、末梢動脈閉塞症など)
○がんの方
(肺がん、胃がん、大腸がん、膵がん、食道がん、乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がん、白血病、悪性リンパ腫など)
○耳鼻科・口腔外科疾患の方
(舌がん術後の発音の障害、喉頭がん術後や声帯ポリープなどに伴う音声障害など)
○発達障害のお子さん(低出生体重、手足の運動、ことばなど)
○難聴の方
○その他
(外科手術や内科的治療に伴う寝たきりによる廃用症候群、摂食・嚥下障害、吃音など)
施設基準
(2022年4月1日現在) ○運動器リハビリテーション:Ⅰ ○脳血管リハビリテーション:Ⅰ ○心大血管リハビリテーション:Ⅰ ○呼吸器リハビリテーション:Ⅰ ○がんリハビリテーション ○廃用症候群リハビリテーション:Ⅰ |
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リハビリテーション科
リハビリテーション医長 | 整形外科医長 納村直希 |
専門分野 | 日本整形外科学会、日本手外科学会代議員 |
リハビリテーションスタッフ25名
(理学療法士15名 作業療法士6名 言語聴覚士4名)
理学療法
作業療法
言語聴覚療法
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理学療法
病気やけが、術後安静などにより麻痺や筋力低下、関節の可動域制限、息切れが生じると「起き上がる」「座る」「立つ」「歩く」などの基本動作に支障をきたし、日常生活が困難となります。当院ではICU、CCUの段階から早期より介入し、歩行を中心とした移動動作の獲得や日常生活に必要な動作の獲得を目標として、その方に合わせた運動療法を実施しています。また、病状が安定した患者さまは多職種によるカンファレンスや地域連携パスを用いて情報提供を行い、回復期リハビリテーション病院へ円滑に移行し、安心してリハビリテーションに専念できるよう支援しています。