放射線科



  放射線科

診療内容・特徴

放射線科は「画像診断」「放射線治療」「核医学」の3部門で構成されており、基本的には部門ごとに専任のスタッフが診療に当たっています。
 ・画像診断部門では主としてCTやMRI検査を管理し、それらの画像全てと単純X線写真の一部を読影(画像の解釈作業)して主治医向けのレポートを作成しています。超音波検査や血管造影検査・IVR(画像診断を用いた治療)についても可能な限り対応しています。
 ・放射線治療部門では放射線を用いた治療を行っています。特徴として、泌尿器科と連携して前立腺小線源治療を多く施行しています。
 ・核医学部門では放射性同位体(ラジオアイソトープ)を用いた画像診断や治療を行っています。
 詳細については各部門のページを参照下さい。


地域医療への対応

地域がん診療連携拠点病院や地域支援病院としての役割を果たすべく、院内の医師のみならず地域医療機関からの画像診断・放射線治療依頼にも対応しています。
ご予約は地域医療連携室へのお電話にて承ります。
詳細については外来診療のページを参照の上、地域医療連携室あるいは各部門にお問い合わせ下さい。


地域連携行事

各診療科や他病院との合同カンファランスを実施しておりますので、気軽にご参加下さい。
 1)放射線科画像カンファランス:毎週火曜日12:30~13:30 放射線科外来
 2)肺癌カンファランス:毎週木曜日17:00~18:00 地域医療研修センター第2研修室
 3)がん診療部キャンサーボード(ISARC):第2と最終金曜日18:30~ 地域医療研修センター第1研修室
 4)石川画像カンファレンス 3月・7月・11月第3木曜日19:00~ 放射線科外来 (1月・5月・9月は石川県立中央病院で開催)
  外来診察

画像診断部門

地域医療機関からの依頼に応じて画像診断を行っています(基本的にCT・MRIを対象とします)。
検査画像のCDあるいはDVDに放射線科医専門医による読影レポートを添付して、紹介医にお返しします(基本的に郵送となります)。
地域医療連携を通じての紹介で外来枠を予約の上、受診していただきます。
造影検査をご希望の場合は予め腎機能をご確認の上、直前の一食を絶食(飲水は可能)で御来院下さい。

 
外来担当 午前 - - - -
午後 -


放射線治療部門

基本的に地域医療連携を通じての紹介で外来枠を予約の上、受診していただきます。
放射線科への入院は行っていませんので、入院での放射線治療が必要となる場合には当該疾患の主担当科にも併せて御紹介下さい。

 
外来担当 午前 牧野 牧野 牧野 牧野 牧野
午後 牧野 牧野 (前立腺
小線源治療)
牧野 牧野


核医学部門

地域医療機関からの依頼に応じて核医学画像診断を行います。
基本的に地域医療連携を通じての紹介で外来枠を予約の上、受診していただきます。
検査画像CDあるいはDVDに放射線科医(金沢大学核医学科からの派遣医)による読影レポートを添付、紹介医に郵送いたします。

 
外来担当 当番医 (休診) 当番医 (休診) 当番医
  スタッフ紹介

担当分野 資格
放射線科部長 南 麻紀子
免許取得年 1993年
画像診断・IVR 医学博士
放射線診断専門医
日本医学放射線学会研修指導者
検診マンモグラフィ読影認定医

担当分野 資格
医長 川井 恵一
免許取得年 1998年
画像診断・IVR 放射線診断専門医
日本医学放射線学会研修指導者

担当分野 資格
医長 服部 由紀
免許取得年 1999年
画像診断・IVR 医学博士
放射線診断専門医
日本医学放射線学会研修指導者

担当分野 資格
医師 牧野 美琴
免許取得年 2006年
放射線治療 放射線治療専門医
日本医学放射線学会研修指導者
放射線取扱主任者

担当分野 資格
医師 安藝 瑠璃子
免許取得年 2014年
画像診断・IVR 放射線診断専門医
日本医学放射線学会研修指導者
検診マンモグラフィ読影認定医
乳がん検診超音波検査実施医・判定医

担当分野 資格
医師 吉野 航
免許取得年 2021年
放射線科一般

担当分野 資格
非常勤医師 大久保 久子
免許取得年 1991年
画像診断

画像診断・IVR部門

使用機器

CT:64列2台(CANON:AquilionCXL , PHILIPS Brilliance64)
MRI:3T(PHILIPS:Ingenia)、1.5T(SIEMENS:Aera)
血管撮影装置(PHILIPS:AlluraXper ハイブリッド手術室に設置)
超音波診断装置(PHILIPS:EPIQ 5G)
マンモグラフィー(FUJIFILM:AMULET Innovality)
など。



主な対象疾患

全身の基本的な画像診断を対象としていますが、特に循環器・腹部については専門家が常勤しています。



画像診断管理

複数名の放射線診断専門医が常勤しており、被曝管理を含めた画像診断管理に携わっています。主としてCTやMRIの読影レポート作成を行う他、最小限の侵襲で必要な情報を得られるよう検査の最適化に努めています。



注意事項

造影剤を用いた検査を依頼される場合には、予め腎機能を御確認下さい。
アレルギーや体内金属・体内機器などの影響で充分な安全性が確保できないと判断された場合には、ご依頼通りの画像診断が行えない場合がありますのでご容赦下さい。
詳細については中央放射線部のページもご覧下さい。



特殊な検査について

当院では冠動脈の造影CTや心臓のMRI検査・MRI対応ペースメーカー埋込後のMRI検査も施行していますが、循環器内科での管理が前提となるため院内向けのみとしています。これらの検査が必要な場合には循環器内科に御紹介下さい。

核医学部門
・現在常勤の医師は配置されておらず、金沢大学核医学科から週3回(月・水・金曜日の午前中)派遣される医師が検査を担当します。
・病診連携では脳血流シンチ(ECD)やダットスキャン、心筋交感神経(MIBG)、骨シンチなどの検査を多く行っています。
・その他の検査に関しては地域医療連携室にお問い合わせ下さい。
画像集
核医学画像 供覧 最新の全身ガリュームSPECTの画像

金沢医療センターでは、平成18年1月に2台目の2台カメラ可変角度式SPECT装置を導入しました。心筋SPECT、全身ガリュームSPECTの画像が非常に良好になったと感じています。

狭心症:

心電図同期法を用いた造影CTにて、左冠動脈前下行枝に2カ所の強い狭窄が描出されている。
後のカテーテル検査にて同部の狭窄が証明された。

腸閉塞:

ダイナミック造影CTにて、造影効果に乏しい一群の腸管が腹部右側に描出されている。
血流障害を伴った絞扼性腸閉塞の状態である事が示唆され、緊急手術となった。

脳動脈瘤:

造影剤を用いないMRI(タイムオブフライト法MRA)で指摘された左中大脳動脈分岐部の動脈瘤。
精密検査としての造影剤を用いた3D-CTでも同様に動脈瘤が見えている。

ガリューム全身SPECT:

▲悪性リンパの症例
腹部腫瘤以外に左の鎖骨上窩の病変が発見された

ガリューム全身SPECT:

▲食道癌の症例

ガリューム全身SPECT:

▲不明熱の症例
左肺尖の膿瘍であった

心電図同期心筋SPECT QGS Ver Ⅳ :

▲正常症例
左室の壁運動

  放射線治療部門



『日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会共同認定 放射線治療専門医』が1名常勤し、放射線治療に専従しています。安心して放射線治療を受けていただけるように、時間をかけて分かりやすく説明しています。さらに、がん放射線療法看護認定看護師の資格を持った看護師が専従しており、患者さんに寄り添い、きめ細かな支援をしています。




2012年10月からIGRT装置(画像誘導放射線治療)であるエレクタシナジーが稼働しています。乳房照射や体幹部定位照射を考え、X線エネルギーは4・6・10MVの3種類を装備しました。同時に、治療計画専用CT(シーメンスEMOTION 6)と治療計画ワークステーション(エレクタ社、Xio)も装備され、高精度放射線治療が可能となりました。2012年には体幹部定位照射も開始しています。

前立腺小線源治療は、治療計画装置(Spot Pro、ニュークレトロン社)を使用して2007年に開始しました。2015年から治療計画装置をOncentra Prostate and Seeds(ニュークレトロン社)にversion upしています。年間40-50人の方が治療を受けておられ、これまでに600件を超える方に治療を行いました。





『外照射・小線源治療をあわせ年間200件程の患者さんに治療を行っています。

・肺癌に対する定位照射については慎重に適応を見極めながら実施しています。必要に応じ、呼吸停止下での照射も行っています。
・ひだり乳がん術後照射においては、心臓線量低減を目的とした深吸気呼吸停止下照射Deep inspiration breath hold;DIBHを行っています。
・毎週水曜午後に泌尿器科と合同で前立腺癌小線源治療を行っています(入院期間は3泊4日)。退院時に、放射線治療専門医が患者さん・ご家族に『退院時指導』を行います。退院後の生活の注意点や副作用に対する対策などについて時間をかけて説明します。




放射線治療医:日本医学放射線学会・日本放射線腫瘍学会共同認定 放射線治療専門医
放射線治療担当技師:放射線治療専門放射線技師、放射線治療品質管理士、医学物理士
放射線治療専従看護師:がん放射線療法看護認定看護師

当院は『日本放射線腫瘍学会認定施設』に登録されています。

放射線治療担当医から一言

放射線治療は“切らずに治す”、“形が残る”、“体にやさしい”治療法です。安心して治療をうけていただけるように、時間をかけて分かりやすく説明いたします。治療担当技師や看護師と協力して安心・安全をモットーに放射線治療を行っています。
いつでもご相談をお受けしています。

放射線治療室専任看護師から一言

癌の治療法として放射線治療は手術療法や化学療法とともに3本の大きな柱の1つとなっています。放射線治療は臓器の形や働きを保ちながら、がんの治療をすることが出来る大きな利点があり、がんを完治させる根治治療からがんによる苦痛の緩和まで、がん治療の幅広い分野で活用されています。また、放射線治療の特徴の1つとして短い時間で治療が出来るため、外来での通院が可能です。働きながら、家事をしながら治療が出来る体に優しい治療です。
看護師として毎日治療に立ち合い、患者さんが安全・安楽に治療が終了できるようにお手伝いさせていただきます。また、治療において起こりうる症状について説明したり、その症状に対しての予防や対応策を患者さんに応じてアドバイスさせていただきます。ご質問やご意見など何かあればいつでもお声がけください。

電話:0762-262-4161(病院代表)、内線2160

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