脳神経内科/内科



  脳神経内科

部長・医長紹介

氏名 職名 専門分野 外来日
坂尻 顕一 部長 神経内科一般、パーキンソン病 月・火・木
古川 裕 医長 神経内科一般 月・水・金


診療内容・特徴

 脳・脊髄・眼や顔や喉や手足の神経・筋肉の病気などを診療しています。症状として、頭痛、めまい、しびれ、ふるえに加え、意識がおかしい、けいれん、ものが二つに見える、瞼が開けにくい、しゃべりにくい、顔や手足の麻痺、歩きにくいなどがあります。病気としては、脳卒中、てんかん、認知症、パーキンソン病、脳炎・髄膜炎などの脳の疾患のほかに、末梢神経障害、筋無力症、筋炎などの診断と治療を行います。


特徴
【脳卒中】

・日本脳卒中学会から一次脳卒中センターに認定されています。
・超急性期t-PA治療:発症から4.5時間以内の脳梗塞であれば、治療可能です。
・超急性期血栓回収療法:金沢大学脳神経外科と提携し行っています。
・急性期脳梗塞:t-PAが投与できなくても、抗血栓療法、早期リハビリで加療します。
・リハビリ検討会:毎週、医師・看護師・リハビリスタッフ・ソーシャルワーカーを交え、入院早期からのリハビリの開始、回復期リハビリ病院への紹介、自宅退院や施設入所に向けての検討会を行っています。

【専門外来】
頭痛外来  (水曜午前、予約は不要です)
ふるえ外来 (金曜午前、坂尻医師、予約は不要です)

【顔面・眼瞼けいれん治療(ボツリヌス治療)】

・顔面のけいれんや、眼瞼けいれんで眼が開きにくい場合、斜頚で頚部痛や正面を向きづらいなどの症状に、ボツリヌスの注射を行っています。



主な対象疾患

●頭痛
●歩行障害
●顔面けいれん
●脳梗塞
●小脳炎
●筋炎
●手足のしびれ
●しゃべりにくい
●意識障害
●脳出血
●手足のふるえ
●筋ジストロフィー
●めまい
●物が二つに見える
●認知症
●脳炎
●パーキンソン病
●手足に力が入らない
●ふらつき
●顔面神経麻痺
●けいれん
●髄膜炎
●不随意運動


地域連携への取り組み、姿勢、地域連携行事

 いつでも遠慮なく御紹介ください。当院での加療が終了すれば、また紹介させていただいています。
1回/月、脳神経内科関連病院・開業医の先生方を交えての症例検討会を行っています。
  脳神経内科の紹介



 "脳神経内科"という科は一般の方にはまだまだなじみのない科ではないでしょうか?。"脳神経内科"は日本にできてまだ日が浅いので、どのような患者さんを診るのか、一般の方はもちろん医療関係者でも正しく理解していただいていない場合もあります。精神神経科や心療内科とどこが違うのでしょうか?

 "神経"と言う言葉は日本では精神的とかストレス、あるいは疲労を意味することが多く、そのため精神神経科や心療内科と誤解される由縁です。いらいらする・眠れない・「あなたの病気は"神経"から(実際は精神的)きている」と言われたので受診しましたとか、拒食症などの患者さんも間違って来られます。
 私たちの"脳神経内科"は脳・脊髄・末梢神経・筋肉の病気を診る内科の一分野です。ちょうどお腹を診る内科が消化器内科で、外科が消化器外科、あるいは心臓を診る内科が循環器内科で、外科が循環器外科と同じですね。脳から手足の神経を診る内科が"脳神経内科"、外科が脳神経外科です。おわかりいただけたでしょうか。



 ですから、下にあげたような症状のある患者さんを診ます。脳や筋肉の病気は赤ちゃんからお年寄りまでいろいろありますが、これからの高齢化社会では特に脳卒中や認知症を含めた脳の病気が急速に増えています。このような症状でお困りの方は是非一度お越しください。



頭が痛い・めまい・ふらつき・手足がしびれる・目が見えなくなった
体がふるえる・けいれんする・意識がなくなった・物忘れ・認知症
・物が二つに見える・手足に力がない・しゃべりにくい・歩きにくい
・脳梗塞・脳出血・脳炎・髄膜炎・脊髄の病気・筋肉の病気
  外来診察

■外来は月~金まで毎日行っています.お困りの時はいつでもお越しください
 
一診 坂尻 坂尻 古川 坂尻 古川
二診 古川   田中(快)  
専門外来     頭痛外来(成人の方)
午前中
  ふるえ外来(坂尻)
午前中


■下記の各種検査も行っています.外来に御連絡ください
検 査 項 目 参  考
頭部CT・MRI・MRA 頭部CTは当日可能
脳波・脳誘発電位 予 約
神経伝導速度・筋電図 予 約
頚動脈エコー 予 約
経頭蓋脳血管エコー 予 約
経食道心エコー 予 約
脳血管造影 予約(入院)


■外来で診る疾患の種類(人数)です
  2016 2017 2018 2019 2020
頭痛 183 147 130 115 69
めまい 94 62 66 59 36
意識障害・てんかん 71 57 52 41 47
脳梗塞 111 112 102 102 93
脳出血 8 2 5 3 2
神経感染症(髄膜炎・脳炎など) 16 15 21 16 14
変性疾患(パーキンソン病など) 91 81 66 78 51
脱髄疾患(多発性硬化症) 1 0 1 3 0
認知症 90 81 81 48 36
代謝性疾患(高血糖・低血糖) 1 8 3 7 4
脳腫瘍 5 7 8 1 7
脊髄・脊椎疾患(脊髄梗塞・頚椎症など) 24 26 21 35 19
脳神経障害(顔面神経麻痺など) 47 49 29 32 27
末梢神経障害 22 23 26 21 22
筋疾患(筋無力症・筋炎など) 10 13 9 6 7
しびれ・その他 141 129 141 155 140
915 812 761 722 574
  スタッフ紹介

担当医師
役職 氏名 認定医・専門医 出身大学 大好きなこと
部長 坂尻 顕一 日本神経学会  専門医
日本脳卒中学会 専門医
日本内科学会  総合内科専門医
金沢大学 マラソン
医長 古川 裕 総合内科  専門医
神経内科  専門医
金沢大学  

  専門外来

脳神経内科では3つの専門外来を行っています

もの忘れ外来(火曜日午前中)>>

 もの忘れや認知症が心配な方はぜひどうぞ。診察にとても時間がかかりますので予約制にさせていただいております。下記までご連絡ください。
電話/076-262-4161
○診察には,同居されている方からの情報がたいへん参考になります。
○御一緒に来院をお願いいたします。
○絵を描いたり文字を読んでいただいたりしますので、眼鏡も忘れないでください。
○診察の前に問診表の記入をお願いします。

頭痛外来(水曜日午前中)>>

頭痛でお困りの方はぜひどうぞ。ほとんどは心配ない頭痛です。

ふるえ外来(金曜日午前中)>>

「手がふるえて困っています。脳卒中ですか?」
いいえ、脳卒中が原因でふるえる方は少ないのです。多くは別の病気のためです。
ふるえでお困りの方はぜひどうぞ。
  医学生・研修生の方へ

>> クリニカルクラークシップ
>> 臨床研修プログラム

   ○初期臨床研修プログラム(2年間)
   ○後期研修プログラム(5年間)
   ○内科系基礎共通プログラム(2年間)
   ○脳神経内科専門プログラム(3年間)

医学生・研修医の皆さん、ようこそ
脳神経内科に興味を抱いていただいて、ありがとうございます。

 脳の病気は難しい、と多くの医学生は思っていますよね。でも本当はちがうのです。患者さんの病歴から疾患のカテゴリー(脳血管障害、腫瘍、感染症などの区別)がわかり、患者さんの症状や診察所見から責任病巣(神経系のどこに病変があるのか)がわかってしまうので、たいてい診断が外来でできてしまうのです。たくさんの検査は特に必要ありません。神経疾患の診断は論理的根拠に基づいており、誰にでもできます、あなたにも(はい、少し慣れは必要ですが・・・)。

 脳神経内科の病気は治らない、と聞かされましたよね。では質問です。
膠原病は治りますか?、COPDは治りますか?。ありふれた病気である糖尿病や高血圧でさえ、ずっと内服が必要なのはどうしてでしょう?
治ってないからですよね。本当に治っていれば、治療は要らなくなりますよね。そう、病気そのものを治してしまう薬剤はほとんどないのです。治療により症状がよくなっているだけで、病気そのものは治っていないのです。脳神経内科も、他の科も同じです。よくなる病気もあれば、そうでない病気もあります。特に大学病院では、診断困難な場合や、治療が難しい場合が多いので、脳神経内科の病気はむずかしい、治らない、と感じてしまうのです。

 脳神経内科では、脳の病気に興味のあるあなたに、クリニカルクラークシップ、初期・後期研修プログラムを提供しています。脳神経内科専門医が、やさしく?指導しますぞ。やる気のあるあなた、大歓迎。


クリニカルクラークシップ

 これから卒業して優れた医師、研究者となるために、基礎臨床を問わずに興味のある分野、またはこれまでの学習で不足している分野をさらに深く学習し、知識のみならず態度、技能をも高めるための研修です。
 
午前 外来 外来 外来 外来 外来
午後 病棟 検査 脳神経内科
症例検討会
病棟 病棟
病棟 病棟 検査 外来症例検討
内科合同
症例検討会
    リハビリ
検討会

検査:筋電図、血管エコー、脳血管造影など
内科各科のランチョンセミナー、エコーを中心とした診察実習もあります

実習目標
1.病歴を取りながら、鑑別診断ができるようになろう
2.神経学的診察に慣れ、責任病巣診断ができるようになろう
3.患者さんの全体把握ができるようになろう
4.インフォームドコンセントを理解しよう
5.脳脊髄液検査、血管超音波検査や脳血管造影検査にふれてみよう
6.症例検討ができるようになろう

実習内容
1.外来実習 (医療面接を行い、指導医の診察を見学)
2.病棟実習(患者さんを受け持ってもらいます)
3.血管エコー実習
4.症例検討
5.内科系ランチョンセミナー

実習評価
1.応用基礎配属・応用臨床実習評価表
2.診療参加型臨床実習 終了報告書
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臨床研修プログラム

当院の臨床研修プログラムは、以下のようになっています。
○初期臨床研修プログラム(2年)
○後期臨床研修プログラム(5年)
1)内科系基礎共通プログラム(2年)
2)脳神経内科専門プログラム(3年)


■初期臨床研修プログラム(2年間)
1年目は、primary care、救急医療などの基本研修のために、内科・外科・救急部門(産科・小児科・脳外科・麻酔科)をローテイトします。
2年目は「希望する科」で、1年を通して継続的に研修するか、1年目とは異なる科をローテイトするか、選択が可能です。

1.基本的診察法を習得しよう
1)身体所見(特に神経学的診察、眼底検査)

2.基本的な検査あるいは処置を指示し、結果を判断して対応できるように
1)血液生化学
2)ウイルス学的検査、自己抗体等免疫学的検査
3)頭蓋・脊椎X線検査
4)筋電図検査(神経伝導速度)
5)髄液検査

3.専門的検査を指示し、結果を判断して対応できるように
1)頭部・脊椎CTスキャン、MRI
2)核医学的検査
3)脳波
4)高次機能検査

4.指導医と相談し、専門的検査および処置の計画ができるように
1)針筋電図検査
2)脳血管造影
3)脳誘発電位検査
4)脊髄腔造影
5)薬物学的自律神経機能検査
6)神経・筋生検
7)遺伝子診断
8)頭部・頸部・心臓超音波検査

5.一般的治療ができるように
1)生活指導、食事療法
2)薬物療法
頭痛、めまい
脳血管障害
炎症性疾患(脳炎、髄膜炎、脊髄炎)
脱髄性疾患
てんかん
末梢神経疾患
筋疾患
3)輸液・栄養管理
中心静脈栄養
経腸栄養
4)呼吸管理
5)リハビリテーション

6.特殊治療を計画し、実施できるように
1)ステロイド療法
2)血漿交換療法
3)免疫吸着療法

7.指導医と相談し、特殊な治療を計画できるように
1)血栓溶解療法
2)免疫グロブリン大量療法
3)手術適応の決定

8.主な神経疾患の病態を理解しよう
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■後期研修プログラム(5年間)

○内科系基礎共通プログラム(2年間)
まず、内科一般の基礎を研修し、内科専門医取得のため、一般内科、内分泌代謝内科、腎高血圧膠原病内科、血液内科、呼吸器内科、消化器内科、循環器内科、脳神経内科の研修を行ないます。選択科は6ヶ月、他の内科は3ヶ月です。

・脳血管障害の鑑別と治療ができるように
・典型的な神経変性疾患の診断と治療ができるように
・神経免疫疾患の診断と治療ができるように
・頭痛・めまい・しびれの鑑別と治療ができるように
・脳脊髄液検査など、一般検査手技ができるように

○脳神経内科専門プログラム(3年間)
・脳神経内科専門医を取得するために、さらなる研修を
・脳神経内科の関連領域の系統的な研修を行い、チーム医療ができるように
・学会発表・論文作成をやろう
・他の機構やナショナルセンターでの専門研修なども可能

主要疾患 入院数(年間) 目標症例数
脳血管障害 100 20
神経系感染症 10 5
神経変性疾患 10 5
脱髄性疾患 5 2
筋疾患 5 2
てんかん 5 2
めまい 30 10

検査 件数(年間) 目標症例数
脳血管エコー 50 10
脳血管造影 5~10 2
神経・筋生検 ~5 2
経食道エコー 10 2

さあ、一緒にやりましょう!
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  入院について

■入院される方々の疾患の種類
 脳血管障害、めまい、意識障害、神経感染症、神経変性疾患などが中心です。入院早期からリハビリを開始し、毎週、PT・OT・ST・ソーシャルワーカー・看護師を交えてリハビリカンファランスを行い、回復期リハビリテーション病院への転院や、自宅退院、施設入所に関して、入院初期から検討を行っています。

  2016 2017 2018 2019 2020
頭痛 3 0 0 0 0
めまい 7 0 2 8 4
意識障害・てんかん 21 20 13 14 22
脳梗塞 122 111 132 117 92
脳出血 2 2 0 1 0
神経感染症(髄膜炎・脳炎など) 30 20 16 12 28
変性疾患(パーキンソン病など) 37 28 43 32 34
脱髄疾患(多発性硬化症など) 6 7 5 6 13
認知症 6 2 2 1 0
代謝性疾患(高血糖・低血糖など) 2 2 5 2 5
脳腫瘍 5 2 0 1 1
脊髄・脊椎疾患(脊髄梗塞・頚椎症など) 7 3 2 4 0
脳神経障害(顔面神経麻痺など) 21 5 4 5 6
末梢神経障害(手根管症候群など) 6 5 5 4 2
筋疾患(筋無力症・筋炎など) 6 3 2 1 1
しびれ・その他 11 12 11 10 7
293 222 242 218 216

■入院病棟
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