歯科・口腔外科



  歯科・口腔外科

部長・医長紹介

氏名 職名 専門分野 外来日
能﨑 晋一 部長 顎顔面腫瘍、顎顔面外傷 月・水・金
丸川 浩平 医長 顎変形症、歯科インプラント治療 月・水・金


診療内容・特徴

金沢市を中心とした歯科二次医療機関として、また、顎口腔疾患を治療する歯科口腔外科として、う蝕や歯周病などの歯科治療は原則として入院患者のみという体制をとっています。また、総合病院であることから高齢者および全身的合併症を有する口腔領域疾患の治療を依頼され紹介されることが多く、歯科開業医のみならず院外他科からも紹介され地域医療に貢献しています。また、障害者歯科にも積極的に取り組んでいます。院外医療機関との連携を積極的にすすめ、親知らず(智歯)等の抜歯、良性疾患の摘出等の外来小手術、粘膜疾患、顎関節症、口腔乾燥症等、口腔領域に関わる疾患の診断および治療を主として行い、当科の入院としては、顎骨骨折の手術、顎口腔領域の良性腫瘍や悪性腫瘍、および歯が原因での化膿性疾患(歯性感染症)の治療も行っています。
また、歯科治療が怖い方や嘔吐反射が強い方には、静脈内鎮静法での治療にも積極的に取り組んでいます。


主な対象疾患

☆良性・悪性腫瘍 ☆顎顔面外傷 ☆嚢胞性疾患 ☆口腔粘膜疾患 ☆顎関節症 ☆顎変形症 ☆歯性感染症 ☆先天奇形 ☆埋伏歯(親知らずを含む) ☆障害者歯科


代表的な手術や治療件数

最近3年間の全身麻酔下での口腔外科手術症例
手術名 2021年度 2022年度 2023年度
埋伏歯抜歯術 7 0 2
嚢胞摘出術 6 10 4
悪性腫瘍切除術 7 6 9
良性腫瘍摘出術 2 0 1
顎骨整復固定術 1 1 1
顎骨形成術 1 1 0
その他 16 14 15
その他、静脈内鎮静法下での手術・処置が約160件であった。


地域連携への取り組み、姿勢

当科では顎口腔内領域を中心とした口腔外科疾患を治療しています。口の中やその周囲の症状があれば、なんでもご相談ください。外来患者さんのう蝕や歯周病に関しては、お近くの歯科医院で治療を行っていただくことをお勧めしていますが、地域の歯科診療所では対応の難しい患者さんを対象として、紹介のみ歯科治療を行うこともあります。また、原則として紹介状の有無にかかわらず、初診当日には、抜歯等の観血的処置は行っておりません。


地域連携行事

開業歯科医との勉強会:3回/年

  歯科・口腔外科の紹介

金沢医療センター歯科口腔外科のホームページへようこそ

■歯科口腔外科とは?

「歯科口腔外科」は医療法施行令にて規定されている標榜科名の中のひとつです。これは、歯科口腔外科が顎口腔機能と密接に関わっていることに起因すると考えられます。そして、その診療領域の対象は、原則として口唇、頬粘膜、上下歯槽、硬口蓋、舌前2/3、口腔底に、軟口蓋、顎骨(顎関節を含む)、唾液腺(耳下腺を除く)を加える部位として申し合わされています。しかし、耳鼻咽喉科、形成外科、外科、脳神経外科の医師が診療にあたり、各科と歯科口腔外科の診療範囲で問題となることが生じていることも事実です。

この問題解決には、当然ながら前述の申し合わせを順守することが必要であることは当然であり、それと同時に、医科に対抗できる学識も必要となると考えられます。各診療科とのチーム医療体制の構築し、一病院での完結型診療を目指すのであれば、う蝕や歯周病を含めた口腔顎顔面領域の疾患を知ることのみならず、全身疾患との関連性を含めて学識を高めなければならないでしょう。そのためには、例え口腔外科医(顎口腔領域の外科処置を専門とする歯科医師)といえども、う蝕一本をもないがしろにせず、ひとりひとりの患者さまを大切にし、治療に携わることが最も重要となります。


■歯科口腔外科で扱う疾患は?
埋伏歯・埋伏智歯
(まいふくし・まいふくちし)
歯がはえてこない
炎症
(えんしょう)
歯が痛く、顔は腫れてきた。
顎関節症
(がくかんせつしょう)
口が開かない。
食事中あごが痛い。
外傷
(がいしょう)
歯が折れた。
歯が抜けた。
かみ合わせがずれた。
嚢胞・良性腫瘍
(のうほう・りょうせいしゅよう)
レントゲンで、袋があると言われた。
顔が腫れてきた。
口腔粘膜疾患
(こうくうねんまくしっかん)
お口の中が赤い。
お口の中が白い。
悪性腫瘍
(あくせいしゅよう)
お口の中にできものができた。
食事中、味の濃い物がしみる。
顎変形症
(がくへんけいしょう)
かみ合わせが悪い。
上下の歯がかみ合わない。
先天奇形
(せんてんきけい)
口唇口蓋裂


■当科の紹介
金沢市を中心とした歯科二次医療機関として、また、顎口腔疾患を治療する歯科口腔外科として、う蝕や歯周病などの歯科治療は原則として入院患者のみという体制をとっています。また、総合病院であることから高齢者および全身的合併症を有する口腔領域疾患の治療を依頼され紹介されることが多く、歯科開業医のみならず院外他科からも紹介され地域医療に貢献しています。院外医療機関との連携を積極的にすすめ、親知らず(智歯)等の抜歯、良性疾患の摘出等の外来小手術、粘膜疾患、顎関節症、口腔乾燥症等、口腔領域に関わる疾患の診断および治療を主として行い、当科の入院としては、顎骨骨折の手術、顎口腔領域の良性腫瘍や悪性腫瘍、および歯が原因での化膿性疾患(歯性感染症)の治療も行っています。尚、当科では人工歯根(歯科インプラント)による治療の相談も受け付けています。
当科では顎口腔内領域を中心とした口腔外科疾患を治療しています。口の中やその周囲の症状があれば、なんでもご相談ください。外来患者さんのう蝕や歯周病に関しては、お近くの歯科医院で治療を行っていただくことをお勧めしています。歯科疾患は不可逆的疾患であり、長期的に診察・治療にあたるかかりつけ歯科医を持つことが大切だと考えられるからです。当科では、地域の歯科診療所では対応の難しい患者さんを対象として、積極的に診療行っていますが、かかりつけ医からの紹介やかかりつけ医と共同で当院の開放病床を利用した歯科治療を行うこともあります。また、原則として紹介状の有無にかかわらず、初診当日には、抜歯等の観血的処置は行っておりません。
  外来診察

  初診・再診 初診・再診 初診・再診
能﨑 丸川 丹保
(当番医)
能﨑 丸川
(当番医)
能﨑 丸川 丹保
備考 火・木曜 手術日
  スタッフ紹介

部長 能﨑 晋一(のざき しんいち)
略歴 石川県立金沢泉丘高等学校卒業
大阪大学歯学部卒業
金沢大学医学部大学院修了;医学博士
平成8年12月 米国インディアナ大学医学部研究員
平成14年10月 金沢大学医学部附属病院講師
平成20年4月 金沢医療センター歯科口腔外科医長
平成26年4月 金沢医療センター歯科口腔外科部長
研修歴 金沢大学医学部歯科口腔外科
所属学会 日本口腔外科学会
日本口腔科学会
日本口腔腫瘍学会
日本癌治療学会 等
受賞 第48回日本口腔外科学会総会ゴールドリボン賞
The best presentation in 4th International Conference on Oral Cancer
2007年度日本口腔腫瘍学会学会賞 等
資格 日本口腔外科学会専門医、指導医
がん治療認定医機構がん治療認定医(歯科口腔外科)
インフェクションコントロールドクター
日本口腔科学会認定医、指導医
日本障害者歯科学会認定医
モットー ひとりひとりの患者さんに最適と考えられる治療を患者さんと共に作り上げています


歯科医師 丸川 浩平(まるかわ こうへい)
略歴 石川県立金沢泉丘高等学校卒業
北海道大学歯学部卒業
金沢大学医学部大学院修了;医学博士
平成24年10月 金沢大学附属病院講師
平成25年4月 山梨大学医学部附属病院講師
平成27年8月 金沢医療センター歯科口腔外科
平成31年4月 金沢医療センター歯科口腔外科医長
研修歴 金沢大学医学部歯科口腔外科
所属学会 日本口腔外科学会
日本口腔科学会
日本顎変形症学会
日本口腔診断学会
日本顎顔面インプラント学会
日本歯科心身医学会
有病者歯科医療学会 等
資格 日本口腔外科学会専門医、指導医
歯科医師臨床研修指導医
インフェクションコントロールドクター
日本口腔科学会認定医、指導医
日本障害者歯科学会認定医
モットー お口の健康は、全身の健康の源


歯科医師 丹保 彩子(たんぼ あやこ)
略歴 私立仙台白百合学園高等学校卒業
昭和大学歯学部卒業
東京医科大学大学院修了;医学博士
平成27年6月 東京医科大学口腔外科学分野 助教
平成28年4月 東京医科大学口腔外科学分野 非常勤助教
平成28年4月 金沢医療センター歯科口腔外科
研修歴 東京医科大学医学部口腔外科
所属学会 日本口腔外科学会
日本口腔顔面痛学会
日本口腔内科学会
日本口腔科学会
日本顎関節学会
日本東洋医学会
日本慢性疼痛学会
日本口腔ケア学会 等
資格 日本口腔外科学会 認定医
日本口腔顔面痛学会 認定医
日本口腔ケア学会 4級
歯科医師臨床研修指導医
日本口腔科学会認定医
日本口腔内科学会認定医
モットー 慢性的なお口や顔の痛みに共に向き合う治療を心がけています。


歯科医師 渡辺 茜(わたなべ あかね)
略歴 石川県立金沢桜丘高等学校卒業
松本歯科大学卒業
令和2年4月 金沢医療センター 歯科口腔外科
研修歴 金沢大学医学部歯科口腔外科
所属学会 日本口腔外科学会
資格 日本口腔外科学会認定医
モットー 患者さんに寄り添い、共に納得できる治療に努めて参ります。


  当科における口腔がん治療は?

2012年度から2023年度に当科を受信された頭頚部悪性腫瘍105例中、当科で治療した口腔扁平上皮癌(※注1)症例は74例となっています。その中で、初期治療時に手術を望まれなかった方は27例で、最終的に手術を行うことなく放射線療法のみで経過観察されている方は18例となっております。
※注1:口腔悪性腫瘍の90%以上は扁平上皮癌と言われています。
当科を受診した頭頸部悪性腫瘍症例と口腔扁平上皮癌加療症例
  2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
頭頸部悪性腫瘍 11 8 7 7 13
口腔扁平上皮癌 8 5 7 6 9

  よくあるご質問

Q、親知らずは来てすぐに抜けますか?
 原則として初診当日には、抜歯等の処置を行うことはできません。

Q、親知らず1本を抜く際の費用はいくらですか?
 3割負担で5000円前後になります。

Q、親知らずを抜く時間はどれくらいですか?
 骨の中に埋まっている親知らずは、原則として局所麻酔下で行っています。
 歯の状態により異なりますが、30分前後要します。

Q、普通の虫歯治療はやっていますか?
 虫歯、歯周病治療や入れ歯の作成等は原則として地域の歯科医院で治療を行っていただくことをお勧めしていますが、全身疾患を有するなど対応の難しい患者さんを対象とし、行うことがあります。

Q、インプラントはやっていますか?
 歯科インプラントによる治療の相談も受け付けています。

Q、矯正はやっていますか?
 歯列矯正はやっておりません。外科的治療に関しては、地域の歯科医院と連携し、全身麻酔手術等行っております。

Q、金属アレルギーテストはやっていますか?
 金属アレルギーテストは、本院皮膚科と連携し実施してもらっています。

Q、障害者歯科ってなんですか?
 当院は日本障害者歯科学会から「臨床経験施設」としての認定を受けています。また、同学会認定医も常勤しています。障害者歯科とは、身体障害、知的障害、精神障害があるため長期にわたり日常生活や社会生活に相当な制限を受ける方の歯科医療を行うことです。
 本院麻酔科や小児科との協力で、全身麻酔下あるいは静脈内鎮静下での歯科治療も行っております。

Q、静脈内鎮静法ってなんですか?
 お薬を直接血管内に注入し、麻酔状態をもたらす方法です。歯科治療そのものに恐怖を感じる方やお口の中に道具を入れられただけで吐き気を催す方などが対象となります。

Q、静脈内鎮静法は安全ですか?
 静脈内鎮静法での治療中は、皆さまの健康状態を心電図や血圧計で逐一確認していますので、体調変化にも迅速に対応できます。静脈内鎮静法での歯科治療では、リラックス効果とともに治療中に起こったことを覚えていないこと(健忘効果)もみられることから、再度静脈内鎮静法での治療を希望される方もいらっしゃいます。

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