救急治療部


  金沢市の救急医療と医療センター救急治療部


金沢市の救急医療と医療センター救急治療部

金沢市には2つの三次救急医療機関(重篤な疾患を診療する病院、金沢大学附属病院、石川県立中央病院)と20の二次救急医療機関(入院が必要な疾患を診察する病院群)が指定されています。
金沢医療センターは二次救急病院の指定を受けており、特に脳卒中、心血管疾患(急性心筋梗塞・大動脈解離)および急性腹症といった重篤な病態に対応可能な病院として指定されています。また専性の高い病態として重症度・緊急度が高い妊産婦・小児科について24時間対応可能な病院として指定されています。救急車の受け入れ台数については、石川県内で最も多い病院の1つとなっています。
2019年4月に救急治療部が発足し、これらの救急疾患の窓口として各診療科の医師と協力のもと診療を行っております。


  救急治療部の方針

救急治療部創設に際し私がスタッフへ伝えた想いは「安心で安全な医療の提供」と「真摯な姿勢」です。
「安心で安全な医療の提供」
上記疾患については緊急手術や緊急カテーテル治療を行なえるよう、またその他にも内視鏡など緊急処置が必要な分野に関しても対応できるようなシステムになっています。また特殊な病態や予想外の状況にも対応できるよう症例検討会や勉強会などを通して関連する部署との情報の共有を行っています。
2022年1月には救急外来改修が終了しました。救急車搬送口の新設、複数の陰圧室の稼働、感染が疑われる患者さんの動線の整理など、歴史ある建物であるがゆえの長年の懸案事項が解消されました。また放射線部の協力を得て迅速で質の高い画像読影システムも開始しました。
「真摯な姿勢」
患者さんに真摯であることは医療者として必要な姿勢であると考えます。加えて救急隊・救急救命士、院内の他部門の医療スタッフに対しても真摯であってほしいと伝えました。医療というチーム活動には協働するメンバーとの良好なコミュニケーションが必須であるという思いからです。


  “トリアージ”って何?

“トリアージ”って何?

救急外来には、軽症の方から緊急手術が必要な方まで様々な重症度の方が来院されます。
脳卒中、急性心筋梗塞やショックの症例など緊急の処置や治療が遅れないように、問診や状況により診察の順番を決定する“トリアージ”を行っています。
皆さんの御理解と御協力をよろしく御願い申し上げます。

  「人生会議」と救急医療

最後に「人生会議」について紹介したいと思います。もしもの時のために、あなたが望む医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取り組みのことです。人生の最終段階あるいは命の危機が迫った状態になったとき、自分の思いを表せない状況となる方が7割と言われています。救急医療や救急隊の活動においても本人の意思に反した(かさえも分からない)延命処置により御家族が後悔したり悩んだりすることが増えてきており日本中で問題となっています。
もしそのような状況になったとき、あなたの思いや価値観を、あなたに代わって説明してくれる方は誰でしょうか。そんな、あなたにとって大切な方、あなたを大切に思ってくれる方とお話していますか? あなたの気持ちに触れてもらえるように、あなたの考えが尊重されるように、あなたの大切な方の心の負担が減らせるように。

「人生会議」してみませんか https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_02783.html

ゼロからはじめる人生会議 https://www.med.kobe-u.ac.jp/jinsei/index.html

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