脳神経内科/内科


■もの忘れ外来(火曜日,午前中) ※要予約

あら~っ、財布、どこやったっけ?
誰でもありますよね。歳を取ればもの忘れをするのはあたりまえです。
しかし、認知症は病気です。歳だから認知症になるのではなく、病気だから認知症になるのです。
ではもの忘れと認知症はどこがちがうのでしょうか?

■もの忘れ ■認知症
ものごとの一部分を忘れます ものごとの全部を忘れます
日常生活に支障は出ません 日常生活に支障が出ます
自覚しています 自覚ありません
進行しません 確実に進行します
 もの忘れは、病気の認知症と違って全体を忘れません。上の例では持ち物をどこかに置いたことは覚えているが、場所(=一部)を忘れただけ。顔は覚えてるが、名前(=一部)を忘れただけ。何かをしに来たことは覚えているが、何か(=一部)を忘れただけ。などです。

【もの忘れの例】
○めがねや財布など、自分の持ち物をどこやったけ?
○あの人、顔は覚えているが誰やったっけ?
○あれ、ここ何しに来たんやったっけ?


一方、病気の認知症は全部を忘れてしまい日常生活に支障が出ます。

【認知症の例】
○持ち物をどこかに置いたことも忘れてしまい、なくなった、盗まれたと勘違いする。
○名前ばかりでなく顔も忘れるので、家族の顔もわからなくなる。
○家のトイレや家の場所がわからなくなり、迷子になり、警察のお世話になる。
○約束を忘れたり、計算ができない。買い物ができない。
など仕事や家事に支障が出る。つまり、有吉佐和子の「恍惚の人」の主人公と同じです。

軽度認知障害 病気である認知症ほど重症ではないけれども、正常の老化現象ほど軽くもない。つまり中間です。そのまま進行しない人もいますし、認知症に進む人もいます。脳の検査が必要です。
もの忘れ外来では、
◇もの忘れなのか、軽度認知障害なのか、認知症なのか
◇認知症であれば、病気(原因)は何なのか、治る認知症ではないのか

を診断するために、認知症の診察、採血、頭部MRI、脳血流検査などを行います。
約1割の方は治る認知症です。見逃さないことが大事ですね。

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